| 甘くない目の話 | |||||||||||||||||||
| 院長 今野 優 医学博士 昭和38年9月11日 生 |
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| 平成元年 5月医師免許(第321523号) | |||||||||||||||||||
| 平成 8年 9月旭川医科大学学位記(第240号) | |||||||||||||||||||
| 平成 8年10月日本眼科学会眼科専門医(第8303号) | |||||||||||||||||||
| 2005年 4月 グラフ旭川5月号市民の健康ガイドに 「甘くない目の話」が掲載されました。 |
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| 1.はじめに 「甘くない目の話」をさせていただきます。 それは、成人の失明原因のトップになっている病気のお話です。 毎年3000人以上の方が、その病気の合併症で視力を失っている「糖尿病」の お話です。糖尿病は内科の病気ですが、眼科にも大いに関係があるのです。 「甘くない目の話」ですから、糖尿病の方には耳の痛い話になってしまい ますが、痛い目に合わないように、お付き合い下さい。 |
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| 2.糖尿病とは 糖尿病はその名前から「尿に糖が出る病気」と考えられがちですが、 血液に含まれる糖分(血糖値)が多い状態が続く病気です。 食事に含まれる糖分は、膵臓からでるインスリンというホルモンでエネルギーに 変えられますが、糖尿病では、このインスリンの量や働きが低下してしまうことによって、血糖値が高くなってしまいます。 糖尿病といえば、のどが渇く、多尿になるというのが、有名な症状ですが、 |
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| 3.糖尿病で目が悪くなるの? 人はどのような仕組みでものを見ているのでしょうか。ものを見る仕組みを 考えながら、糖尿病の目の影響について考えてみましょう。 目の働きや構造はよくカメラに例えられます。黒目(角膜)のすぐ後ろに 透けて見えるいわゆる茶目は虹彩といい、これは目の中に入ってくる光の量を 調節する働きがあり、カメラのしぼりにあたります。この虹彩の後ろに 水晶体という部分があります。水晶体はカメラのレンズと同じで、私達が 見ようとするものを正しく、網膜(カメラのフィルムにあたる部分)に焦点を 結ばせる働きがあります。網膜に映った像が視神経を通して脳に伝えられ、 私達は、初めてものを見ることができるのです。 糖尿病ではカメラのフィルムにあたる網膜が冒されてきます。 |
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| 4.糖尿病網膜症 自覚症状の少ない糖尿病ですが、糖尿病網膜症も、初期には自覚症状が ありません。糖尿病になってから糖尿病網膜症が出てくるには数年から 十年くらいかかることがわかっています。糖尿病にかかって、すぐ目に 来るわけではありませんし、血糖コントロールが良好な場合は、網膜症は 出てきません。初期には自覚症状がありませんので、ここで眼科の出番です。 糖尿病と診断された方は、見え方が何ともなくても眼科を受診し、 |
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| 5.糖尿病網膜症の進行と治療 糖尿病網膜症は、単純網膜症、増殖前網膜症、増殖網膜症の三段階で進行して いきます。 単純網膜症の段階では視力には影響がなく、血糖コントロールの改善によって 治すことができます。しかし、視力に影響の出てくる増殖前、増殖網膜症の 前段階ですので、定期的に眼科を受診し、網膜症が悪化していないか確認する ことが大切です。 増殖前網膜症でも、視力に影響の出ていないことが多いことが、 この病気が失明につながる最大の要因です。 この段階でレーザー光凝固術を行うことが失明に至ることをくいとめる最良の 治療です。 増殖網膜症(図1)になって、目の中にすすが飛んだり、赤いカーテンが かかるなどの自覚症状が出てきますと、相当に進んで手遅れに近い状態です。 治療としては、硝子体手術が必要になってきますが、その前にレーザー 光凝固術が充分に行われているかどうかが、結果を左右することが多いのです。 |
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| 図1:増殖糖尿病網膜症(左眼) | |||||||||||||||||||
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| 新生血管などの増殖変化は 進行していますが、 眼底の中央には異常がないので、 自覚症状は出てきていません。 このまま放置しますと、 |
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| 6.さいごに 糖尿病の方は糖尿病網膜症の治療の時期を逸しないよう、 自覚症状がなくても定期的な精密眼底検査を受けることが重要です。 定期的に検査を受けなくてはならない点は甘くはないのですが、 糖尿病と言われたら、内科での血糖コントロールと眼科での精密眼底検査が |
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| 図2:糖尿病眼手帳 | |||||||||||||||||||
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| 糖尿病と言われたら、 内科と眼科と両方を受診してください。 |
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2005.4.25 記
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